コシヒカリについて
「コシヒカリ」は昭和31年、全国に先駆けて新潟県が奨励品種に指定しました。品質、美味しさの追求はもちろん、農薬使用量を抑え環境に配慮した生産を進めてきました。独特の甘み、粘り、炊いた時の艶やかさ、香りなどが評価され、全国ブランドとして支持されてきた「新潟県産コシヒカリ」です。
新潟には4つのブランド米が存在します。
①新潟産コシヒカリ
新潟産コシヒカリは越後平野・頸城平野など広大な穀倉地帯を中心に生産されます。河川から豊かな栄養を含んだ水が流れ込み、味わい豊かな米を育みます。
②岩船産コシヒカリ
岩船産コシヒカリは山懐に抱かれた豊かな風土のもとで生産されます。三面川や荒川から運ばれた肥沃な土壌、清冽な水を活かし、品質、食味を重視した健康な稲づくりを追求しています。
③魚沼産コシヒカリ
魚沼産コシヒカリは山間地の恵まれた気候条件のもとで生産されます。豪雪がもたらす豊富な雪解け水と、昼と夜の寒暖の差がもたらす米づくりに適した環境が高品質米を育みます。
④佐渡産コシヒカリ
佐渡産コシヒカリは佐渡特有の海洋性気候がもたらす水田環境で育まれます。「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」や、農薬や化学肥料を減らした「生き物を育む農法」など、環境保全型農業に取り組んでいます。
私ども「かなうカンパニー」は、①新潟産コシヒカリに分類されますが。耕作地は中山間地に位置しており、冬季には2,3m程の降雪があります。飯豊山系から清冽な伏流水や、五頭連峰からの豊かな栄養を含んだ上質な水源をもっております。地域では簡易水道(水を人の飲用に適する水として供給する水道)も整備されています。その様な環境で生育したお米「コシヒカリ」をこだわりを持ち良品をお届けします。
酒米:越淡麗について
新潟県での栽培に適した画期的な大吟醸酒用の酒米新品種
酒米の最高峰は「山田錦」と言われています。そもそも南方の品種で、兵庫や岡山が主産地で、北陸以北の栽培には適しませんでした。収量が少なくなる上、栽培期間が長くなり、丈が長く倒伏しやすく、病気や風の被害の危険も多くなります。そのため、新潟県内での大吟醸酒等、高級酒の醸造は他県産の酒米を使って仕込むという状況にありました。
これまで新潟県での酒米の生産は「五百万石」を中心に栽培されてきましたが、「五百万石」は、スッキリとした味が特徴で「淡麗」と言われる新潟清酒の産地形成に大きく貢献してきましたものの、精米歩合を高度に白くすると、胴割れが起きてしまい、精米歩合40%~35%の真価が得られず、大吟醸酒の醸造には不向きとされてきました。
新潟県の酒造業界では、長年にわたり原料米、水、技術の全てを新潟県産で完結させることができる酒米、新品種の育成を悲願としてきましたが、そこで登場したのが大吟醸酒醸造用の酒米、「越淡麗(こしたんれい)」と言うわけです。
「越淡麗」は平成16年に新潟県農業総合研究所作物センター、新潟県醸造試験場、そして新潟県酒造組合が共同研究し、共同事業として開発された酒造好適米です。
酒造特性にとことんこだわった選抜を行った結果、15年におよぶ試験研究を経て、「山田錦」を母、「五百万石」を父とする交配組み合わせの中から、両者の長所を併せ持つ画期的な酒米新品種「越淡麗」が生まれました。「山田錦」以上の酒造特性、「コシヒカリ」の後に収穫できる晩生の熟期、「コシヒカリ」並みの栽培特性、従来の酒米に比べて高度の精米耐性、玄米タンパク質含有率が低い、という優れた特徴があります。お米の粒が大きく、精米しやすいのも特徴的です。その上、吸収力が高く、醪に溶けやすく、麹菌が住み着きやすいのが特徴です。そのため、日本酒造りをしやすい酒米と言えます。
しかし優れた酒造特性と同時に、倒伏しやすい、穂発芽しやすい、また「いもち病」にかかりやすい等、管理の難しさも持ち合わせており、生産農家は、高品質で安定した「越淡麗」生産のために更なる栽培技術向上に努めています。
越淡麗を使って醸した日本酒の味は、口当たりがまろやかでふくらみがありつつも、淡麗ですっきりとした味わいがあります。山田錦とは違う味わいが生み出せます。
これにより新潟県産米を100%使った完全オリジナル大吟醸酒・純米大吟醸酒の製造が可能になったと、酒造業界からも熱い期待が注がれています。
越淡麗の特徴
近年、日本酒の消費が低迷する中、地酒や大吟醸酒など特色のある日本酒は堅調な販売を維持しています。
新潟県では、これまで大吟醸酒用として他県産の「山田錦」を使用しており、本県産品種で大吟醸酒の生産ができる酒造好適米品種が強く求められていた背景があり、新潟県で育成された酒米品種が「越淡麗」なのです。
「越淡麗」は、草丈が長く倒伏しやすい等、栽培上の問題点はありますが、大粒で、大吟醸酒の醸造に必要な高度精白に耐えられる、優れた酒造適性が特徴です。